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  ●猫ひっかき病

  猫ひっかき病(バルトネラ病、cat scratch disease)とは猫に咬まれたり、
 引っ掻かれたりした後に、発症し、数日後にリンパ節の腫脹がみられる病気で、
 稀に脳炎を併発することもあります。原因はバルトネラ菌です。
 病原体を持っている犬、猫や、ノミから感染することもあります。
 発生は7月から12月に多く、ノミの発生時期と深い関わりがあるようで、
 アメリカでは年間4万人の発生が報告されています。
 日本でも最近この病気が知られてから、報告例が増加傾向にあります。

 1.病原体
   バルトネラ菌(Bartonella henselae)
  猫ノミが媒介する細菌で、猫の5~20%が保有しています。

 2.人への感染源となる動物
 
 犬・猫。

 3.症状
  数日から 2 週間の潜伏期間の後、受傷した部分の丘疹、膿疱、発熱、疼痛等、
      数週間から数ヶ月続くリンパ節の腫脹がみられます。
  稀に、脳症を併することもあり(0.25%)、リンパ節腫脹の1~3週間後に突然のけいれん発作、
  意識障害として発症します。
  その後、突然の視力障害を発することから眼科医により本症が発見されることもあります。

  ペットの場合
   一般に、犬、猫が感染してもはっきりした症状は現れません。
  
 4.感染経路
  犬、猫による咬傷、引っ掻き傷からの感染や感染ノミによる咬刺からの感染があげられます。

 5.治療
  軽度のリンパ節腫大では自然治癒を待ちますが、痛みがひどい場合は医師に相談してください。

 6.予防
   猫、犬の爪は常に切っておくようにしてください。
  動物を過度に興奮させて引っ掻かれたり、咬まれたりしないようしましょう。
  ノミの発生防止につとめましょう。
  動物に咬まれたり、ノミに刺された場合は消毒を完全に行い、腫れ、痛みなどの感染の
  可能性があれば、医師に相談してください。

 
ペットでの媒介昆虫であるノミの定期的な駆除により、
  本菌の動物間での循環サイクルを断ち切ることができるので、ノミ駆除が一番の予防です



 
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