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  ●高病原性鳥インフルエンザ

  高病原性鳥インフルエンザとは、国際獣疫事務局(OIE)が作成した診断基準である
 以下の1~3のいずれかにあてはまるA型インフルエンザウイルスの感染による
 鶏、あひる、うずら、七面鳥の疾病をいいます。

 1. 静脈内接種で鶏を高率に死亡させる鳥インフルエンザウイルス
 2. HA蛋白の開裂部位のアミノ酸配列が強毒型のウイルス
 3. 病原性の高低にかかわらず全てのH5あるいはH7亜型の鳥インフルエンザウイルス

 病原性が強い高病原性鳥インフルエンザウイルスによる感染では、
 感染した鶏の大半が死亡するなど大きな被害が出ますが、
 病原性が低いH5あるいはH7亜型感染の場合は、無症状あるいは
 軽い呼吸器症状や産卵率の低下をしめす程度です。
 しかしながら、H5、H7亜型のウイルスの場合、流行当初は低い病原性であっても
 家きんの間で感染を繰り返すうちに強い伝染性と高い病原性を獲得することが
 ありますから注意が必要です。

 1.病原体
  オルソミクソウイルス科に属するRNAウイルスで、大きく分けてA型、B型、C型の
 3種類があります。
 A型は人獣共通感染症です。A型は表面にあるヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という
 2種類の糖タンパク質構造の違いにより、16のHA亜型と9つのNA亜型に分けられます。
 このうち、高病原性鳥インフルエンザウイルスは、国際獣疫事務局(OIE)が作成した診断基準により
 高病原性鳥インフルエンザウイルスと判定されたA型インフルエンザウイルス、
 またはH5またはH7亜型のA型インフルエンザウイルスとなります。

 2.臨床症状
 
《トリ》
  病原性が強い場合、突然の死亡、死亡率の増加が起こります。
 元気消失、食欲・飲水欲の減退、呼吸器症状、下痢、神経症状、肉冠、肉垂、顔面、脚部の浮腫、
 皮下出血、チアノーゼ、産卵率の低下、産卵の停止などが起こります。
 病原性が弱い場合、不顕性感染や軽い元気消失のみで経緯することもあります。

 《ヒト》
  ほとんどの鳥インフルエンザウイルスは、人には感染しませんが、
 アジアでH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染した重症患者では、
 肺炎、多臓器不全などの症状が報告され、高い致死率です。また、オランダでのH7N7亜型感染による
 軽症者の多くで結膜炎が報告されています。

 3.感染経路
 《トリ》

  感染した鳥類、ウイルスに汚染された排泄物、飼料,粉塵、水、ハエ、野鳥、人、器具機材、
 車両等との接触により伝播します。

 《ヒト》
  H5N1亜型による感染例は、徐々に増加していますが、ほとんどが病鳥との濃厚接触が原因です。
 中には、家族内感染と思われるヒト-ヒト感染例も報告されています。
 WHOは食用に処理された鶏肉からインフルエンザが人に感染する可能性を否定しています

 4.治療・防疫対策
 
《トリ》
  治療法はありません。一部の国ではワクチンを使用しています。ワクチンで発症は抑えられるが
 感染は防止できません。ワクチンによる抗体と感染による抗体の区別もできないことから、
 わが国は原則としてワクチンを使用せず、感染家禽の摘発・淘汰により防疫を進めています。

 
《ヒト》
  抗インフルエンザ薬として、商品名タミフル、リレンザ、ラピアクタ、イナビルが、
 日本で認可されています。また、A型の治療薬としてアマンタジンの使用も認められていますが、
 耐性株の出現によりあまり使われません。

 5.感染症法・家畜伝染病予防法による取扱い
  感染症法により鳥インフルエンザ(H5N1)は、2類感染症に指定され、本疾患と診断した医師は
 直ちに都道府県知事に届け出なければなりません。また、家畜伝染病予防法では、
 法定家畜伝染病に位置づけられており、発生した場合は鳥の間での拡大を防ぐために発生の届出、
 殺処分、消毒等のまん延防止措置が実施されることになります。

 6.よくある質問と答え
 
 《Q》
   鶏肉や鶏卵を食べて感染することはありますか?

 
 《A》
   食品としての鳥類(鶏肉や鶏卵)を食べることによって人が感染した例はありません。
   また、調理の際に加熱を行えば、万一ウイルスが残存していたとしても、
   これによって不活化されますので感染源とはなりません。

 
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